エムスリーのビジネスモデルと競合メドピアの成長余地

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エムスリーに時価総額が、1年で3倍になったそうです。昨年何度か売り買いして儲けさせてもらいましたが、その時はまだコロナショックから回復途上にあり株価は4,000円前後でした。今日の終値は10,225円、、、何度か売ったり買ったりしましたが、あのまま保有し続けていれば2倍になってたのにと思ってしまいます。。。

<エムスリー>

エムスリーは、Forbesが2017年に発表した「世界で最も革新的な企業」で第5位に選ばれており、ガチンコでぶつかる競合がいない優れたビジネスモデルをもっています。 

  • 2000年設立後、19期連続増収増益を続ける超成長企業(ソニーが34%の株式を保有する大株主)。単に増収増益なだけでなく、20年3月期の売上は1,310億円(前年比+16%)と驚異的な成長率、本業の儲けを示す営業利益343億円と営業利益率は26.2%という超高収益企業。
  • インターネットを利用した医師向けの情報ポータルサイト「m3.com」、製薬会社向け営業・マーケ支援サイト「MR君」、医師向け人材事業サイト「M3 Career Agent」を運営しており、会員は、28万人の医師(日本の医師の9割に相当)、薬剤師16万人、その他医療従事者90万人が登録。医療業界では知らないものはいない競合他社が存在しないユニークなビジネスモデル(特許取得済)を構築。
  • 医療業界の市場規模は50兆円、高齢化が進むと今後ますます伸長が見込まれる

<主なサービス>

1.MR君

IT化が進んでいなかった医療業界にいち早くITを活用したサービスを展開し、製薬会社の非効率的、かつ高コストなMRを使った営業・マーケティング手法のIT化を実現。製薬会社は、MR君を活用することで、MR関連の費用(人件費、医師の接待交際費等)の大幅な削減と効率的に多くの医師に自社製薬の情報提供が可能となる。一方、医師は会員になれば、効率的な情報収集が可能となる。

2.m3.com:

医療ニュース配信、コミュニティサイト、海外の最新論文等の文献検索等のサービスを医療従事者に提供。また治験君という治験に参加する施設・対象患者をマッチングする治験支援サービスも展開。

3.M3 Career Agent:

医師・薬剤師等医療従事者の求人情報、転職支援

<エムスリーのビジネスモデル>

  • 「 m3.com」で医師との関係構築を図り、「MR君」と「M3 Careea Agent」で稼ぐという構図かと思いますが、「MR君」はもともとMR関連費用が非常に大きかったので高売りしても製薬会社からの需要はあると思いますし、「M3 Careea Agent」は対象が年収の多い医師であれば一回の報酬の費用対効果は高いので高い利益率に繋がっているのではないかと思います。
  • 今後、医療機関の経営コンサルに力を入れていくみたいなので、コンサルは一般的に利益率が高いので、こちらも期待できそうです。
  • 尚、この会社は、設立直後からM&Aを戦略的に多用しており、自社で4大コンサル出身のM&Aに従事する社員を雇用しています。M&AはFA(Financial Adviser)に支払う報酬体系にもよりますが、大型買収でも小型買収でも、Due Diligence等にかかる手間はそこまで変わらないのでそれなりの費用が発生します。小型買収をたくさん実施しているようなので、FAを使うことなく自社内でM&A関連の業務を完結できるのであれば相当費用削減になっているのではないかと思います。
  • 2010年以降、グローバル展開も加速しており、まだまだ伸びしろはたくさんあると思います。

昨年のコロナ影響により、"m3.com"のアクセスが対前年で急激な伸びを見せており、未知のウイルスに対して医師コミュニティ内での意見交換が行われ、またCOVID-19に関する専門家WEBセミナー、刻一刻と変化する関連ニュースの配信等の好評が伸びにつながったとのこと。もちろんコロナ影響による需要の先送りや一時的な需要減の傾向等のマイナス面もあるものの、長期的な視点で見ればプラス面の効果が大きいようです。

<エムスリーの競合:メドピア>

上記日経の記事では、エムスリーのビジネスは8-9倍の成長余地あり、とのことですが、エムスリーと同じようなビジネスを展開する企業としてとして、メドピアもあります。

投資家兼医師の方が書いているブログでメドピアを取り上げていたのですが、非常に興味深い考察をしておりました。

同様のプラットフォーム事業を展開している先駆者のエムスリーというガリバーがいるにも関わらず、メドピアが成長していくと確信しているらしいのですが、その理由は、医学の世界では独占というのはネガティブな印象があり、情報源が1社だけの場合、その情報にバイアスがかかっていないのか?という印象を持ってしまうらしいのです。

そのため、同様のサービスを展開している会社があれば、多方面から情報を入手出来るようになり、重宝されるとのことでした。つまり、基本的のこの2社は競合事業を展開するものの競合にはならず、両社が一緒に拡大していくと見ているとのこと。

また、1社独占がいいと思っていないからエムスリーは、M&A巧者であるにも関わらずメドピアのような同業他社を買収していない、というようなことをエムスリーの営業が言っていたとも書いてました。そして、MRの縮小という時代の流れとエムスリーによりドクタープラットフォームの効率性を知ってしまった医療業界は、プラットフォーム活用の流れが止まることはないとのこと。

現役の医師の方がそのように仰っているのでなんとなく説得力があります。 

<エムスリーとメドピアの時価総額>

本日の株価ベースで、エムスリーの時価総額が7兆円、メドピアが1,600億円くらいなので、もしもメドピアがエムスリーの半分の時価総額まで成長すると仮定したら、メドピアの成長余地も相当大きい気がします。

株価が上昇し続けている時は下がる気がしませんが、あのレーザーテックでさえも昨年一度大きく下げていますので、エムスリーもメドピアもどこかで一度下がると思います。そのタイミングで2社とも株を買いたいですね。気長に待ちます。

 

■ 21年1月18日(月) 保有資産16,351,346円+1,351,346円)  

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