ウィズコロナ 日本株にビッグウェーブがやって来る! – 渡部清二/エミン・ユルマズ (著)

週末は株式市場がお休みなので、過去に読んだお勧めの本を紹介します。

■ウィズコロナ 日本株にビッグウェーブがやって来る! – 渡部清二/エミン・ユルマズ (著)

先日紹介した四季報の達人の渡部さんとその弟子のエミンさんがコロナ後の世界の相場について語る、読むととても元気になるポジティブな本です。

 

特に第一章「日経平均は、2023年に史上最高値、2025年に5万円になる」と第二章「コロナ禍により、日本に世界の注目が集まっている」は日本人なら嬉しくなることばかり書いてあり、日本人であること、そして今この時代に日本で生活している幸運に感謝したくなります。

また、そのことをトルコ人であるエミンさんが、身内贔屓ではない第三者的視点で語ってくれていることも嬉しくなります。エミンさんは、先日の大統領選挙のツイートで、質の悪いフォロワーに攻撃されて嫌になってしまったようでTwitterのアカウントを凍結してしまったため、エミンさんの呟きをリアルタイムで見れなくなってしまいました。大変参考になる情報をいろいろ頂いていたので本当に残念です。

 

第三章と第四章は、四季報の読み方と日経新聞の読み方のコツを教えてくれていて、「四季報の達人が教える・・・」と若干内容がかぶっています。

 

最終章の第五章では、「株式投資に夢とロマンを求める」という内容で、投資家としての心構え・考え方を語っています。ここで語られている内容は、私が常日頃大切にしたいと思っている考え方と合致していて、改めて自分の投資方法を考え直すいい機会となりました。

 

以下、ご参考までに私の印象に残った内容です。

  • 世界には運用しなければいけないお金というものがあり、それがどこに行くのか?バブルの時はこのお金が日本に来ていたが、バブル崩壊後はアメリカに行ってしまった。しかし、現在、日本に戻りつつある。
  • 株価が上がるも下がるも、それはシンプルにどこにお金を置くかだけ。PERがどうのこうのとか成長戦略とか、実はどうでもいい。日本に置こうと言ったら日本の株は上がる。ただそれだけ。世界でお金の置き場所をどこにするか。今回のコロナ禍で、この点を考えると、消去法でいって感染者数、死亡者数が少ない日本しかない。
  • アメリカには「ヒツジは一回しか殺せないが、毛はたくさん取れる」ということわざがある。中国は「羊毛を取り長期で稼ぐよりも、一回だけ良いお肉を腹いっぱい食べられればいい」という考え。アメリカはもう少し賢くて「羊を殺すヤツもいれば、殺さないで羊毛を頻繁に剃ってそれで儲けるヤツもいる」というやり方。日本はもっと賢くて、「羊の毛を剃らないで、羊に美味しいものを食べさせて、自然に落ちてくる毛を集める」という結果的にみんながハッピーになろうという考え方。
  • コロナで各企業の業績が悪化している絶望する人もいるが、それだけ業績が悪いということは、これ以上悪くならないという見方もある。証券用語で「陰の極」といって相場が下がりきった状態を表す。
  • 株価=PER(期待値) × 一株利益。つまり、期待値が上がるか、利益が上がれば株価は上がる。両方上がればベスト。
  • 株式投資の世界では、減収増益の時が一番の買いのタイミング。コスト削減によりリストラや給与カットが行われる時、社員には辛い状況でも、株式投資ではそんな社員の感情は関係なく、その会社はこれから業績が良くなるだろうと買いになる。
  • 株というのは、売りたい人と買いたい人がいて、はじめて成り立つものであって、どちらかがかけても成立しない。それを分かっていない人が本当に多い。Yahoo!ファイナンスの掲示板を見ていると売り手と買い手がそれぞれをバカだとか書いている。こんなことを言っている時点で、そういう人は投資家としての資格はない。相手のことを理解出来ないようなら株式投資はやるなと言いたい。
  • 空売りは投資ではなく投機。また株価が下がって欲しいというのは、ネガティブな感情。ネガティブな感情を抱いていると、自分のメンタルそのものまでがネガティブになってしまう。
  • 投資というのは、その企業を応援することであり、それは日本経済そのものを良くしていく起爆剤となる。また株式投資は、経済を応援すると同時に、自分の心を豊かにするものでもある。

機会があればぜひ読んでみて下さい。

 

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