Casa企業分析 家賃債務保証ビジネスの将来性は期待大です

週末は株式市場がお休みなので、先週株を購入したCasa社のビジネスの概要と将来性についてまとめてみました(Casa社の決算説明資料を一部流用させて頂きました。)。

 

■会社概要 & PL/BS

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  • Casaは、家賃債務保証事業を展開する会社です。2013年8月に設立され、2017年に東証二部上場、2018年には東証一部に市場変更しています。
  • 20年1月期の売上は94.4億円(対前年+110%)、営業利益は15.2億円(対前年+115%)と順調に伸びております。また営業利益率は16.1%と稼ぐ力も強く、着実に利益剰余金を積み上げています。
  • 総資産に占める現預金の割合も22.3%と28億円もあり、自己資本比率は52.2%と財務的にも良好な状態です。
  • アセットライトな事業なので、固定資産は少ないものの、のれん(無形固定資産)が35.8億円あり、総資産としては若干膨らんでいる状態です。もともとCasaというのは、2008年に設立された別会社だったのですが、2014年に現在の会社を存続会社として吸収合併しました。その際に消滅会社のCasaを存続会社の社名として使用することになったのですが、その際の吸収合併時にのれんが発生しています。なお、日本会計基準なので、当該のれんは毎年均等償却しています。償却期間は20年以内という決まりですが、Casaの場合は何年で償却するか期間は明らかにしてません。
  • ROEは14.0%と高い数値となっております。またROAは7.3%ですが、これは上記のれんが大きく影響しておりますので、今後、のれんの償却が進み、また利益剰余金が積み上がっていけばどんどん改善していくと思われます。

 

■事業概要

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  • 家賃債務保証事業とは、入居者(賃借人)の家賃の支払いが遅れた時に立替払いしてあげて、賃貸人(大家さん)に対しては家賃の回収(回収出来ない場合は、保証会社が立て替えて大家さんに払う)を行ってくれるビジネスです。
  • 従来は、入居者が個人で連帯保証人(だいたいのパターンは親)を立てて、万が一家賃の支払いが滞ったら連帯保証人が支払うという形でしたが、Casaは入居者と保証委託契約を締結し、①初回保証料と②年間保証料を入居者から受け取り、連帯保証人を引き受けます。

  • 一部上場企業が、家賃を保証してくれるので、大家さんからしても安心感があります。また煩雑な、賃貸管理も併せてCasaが代行することで大家さんの業務負荷が減り、不動産管理会社もCasaと代理店契約を結び、入居者にCasaを紹介することで手数料が入るという関係者全員がメリットを享受出来るWin-Win-WInのビジネスです。

 

■20年4月民法改正(外部環境の追い風①)

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  • 20年4月に民法の改正があり、連帯保証人に対して保証金額を明確にするために、賃貸借契約書への限度額の記載が義務付けられました。この記載がないと連帯保証人の契約が無効になってしまうことになったそうです。
  • 金額が明確化されることで、連帯保証人になることを躊躇する方も出てくる可能性があるので、今後ますます家賃債務保証ビジネスは活況化していくと思われます。

 

■単身世帯の増加(外部環境の追い風②)

  • 総務省の情報通信白書平成30年版によると、未婚率の増加や核家族化の影響を受けて、単独世帯が増加しているとのこと。2040年には単独世帯の割合は約40%に達するとの予測です。
  • 特に、65歳以上の単独世帯数の増加が顕著とのことですが、2019年9月のみずほ総研のレポートでも、65歳以上の未婚者は、2015年から2030年にかけて約1.8倍増えていくとの報告があります。高齢で未婚となると、親も亡くなっていて、子どももなく、連帯保証人をお願い出来る身近な人がいないという状況が起きることが想像されます。
  •  このような社会環境の変化も、Casaには追い風になると思います。

 

■在留外国人数の増加(外部環境の追い風③)

  • 法務省の出入国在留管理庁の報告によると、平成24年末以降、毎年外国人居住者の数は増加しており、令和元年末には過去最高の293万人になっています。
  • 中でも「技能実習」「高度専門職」の外国人労働者数・研修生数が増加傾向にあります。彼らの多くは一時的に日本へ滞在して数年後に帰国するケースが多いため、賃貸不動産の需要はますます高まると考えられます。
  • 日本に身寄りのない外国人が家を借りる時には、連帯保証人の問題はもちろんのこと、それ以外にも契約関連のさまざまなトラブルが発生します。
  • また、契約時だけでなく、入居中も言葉の問題や生活慣習の違いからゴミ出しや騒音等の近隣住民とのトラブルも発生することが多いので、Casaはそのような対応もまとめてトータルサポートできる体制を構築しています。今後、ますますCasaの存在が重宝されそうです。

 

■コロナ影響

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  • コロナ影響が気になるところですが緊急事態宣言が出た4-5月は一時的に厳しい状況になったようですが、6月以降は対前年プラスで推移しています。
  • またこのビジネスは代理店契約をいかに増やせるかがポイントだと思いますが、代理店も順調に増加しています。こういう信用がものをいうビジネスは、一部上場というのは強力な武器になりそうです。
  • 今後のコロナ不況による家賃滞納がどの程度出るかは、なんとも言えないところですが、衣食住は人間の生活からは切り離せないものであること、また先ほど述べた外部環境の追い風もあるので、過度に恐れる必要はないのではないかと個人的には思っています。

 

■理論株価

  • Casaの9/25(金)の終値は1,238円
  • 私の試算では、Casaの理論株価は、過去実績をベースに試算するPL/BSベースで1,200円。将来期待されるフリーキャッシュフローを現在価値に割り引いて試算するDCFだと営業利益成長率が過去5年のCAGR8.8%で今後も成長していくという前提で2,300円、たとえ営業利益成長率が0%だったとしても1,700円ぐらいかなとみているので、現在の株価は割安かなと思っています。

 

■まとめ

  • 昔、ナニワ金融道を読んで、"連帯保証人には絶対になってはいかん"、と強く思ったので、このビジネスはニーズがありそうな気がします。
  • 個人的な感覚だけでなく、今年の4月に施行された民法の改正や、今後進展していく少子高齢化/未婚率の増加による単身世帯の増加、外国人居住者の増加という外部環境の変化も味方しているので、連帯保証人を頼める人がいない、という入居者も出てきそうなので、このビジネスは伸びるのではないかと期待しています。
  • ということで、現在の株価も割安だとみていますので、明日以降、もしも株価が下がることがあれば、追加で500株購入し、1,000株ほど保有したいと考えています。 

 

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