鬼滅の刃 の人気はバブルと一緒?

週末は株式市場がお休みなので、話題の漫画/アニメを紹介します。

■ 鬼滅の刃  – 吾峠 呼世晴 (著)

外出自粛中に話題となっていた鬼滅の刃。週間少年ジャンプが発行部数653万部/週(*)を記録した黄金時代の1995年に学生時代を過ごし、毎週ドラゴンボールや幽々白書、スラムダンク等を読むのの楽しみにしていた自分からすると、鬼滅の刃は設定や登場人物の過去のエピソードが全てにおいて中途半端な感じがし、また同人誌的な登場人物のキャラ設定が好きになれなかったのですが、うちの奥さんは非常にハマっておりました。

(*)ギネス記録にもなっていますが、2019年末の発行部数は、約160万部/週まで落ち込んでいるそうです。頑張って欲しいですね。 

 

<うちの奥さんがハマった理由>

  • 第一印象は、主人公の炭治郎が名前からして渋く、服装も砂かけばばあを彷彿させる微妙なダサい柄。。そして人食い鬼を倒すために戦うって桃太郎かよ、、と微妙な評価だったそうです、、、
  • ところが、炭治郎が本当に良い子で、謙虚で家族思いで誰に対しても大差なく優しい。そして努力家。自分の家族が鬼に食い殺されているのにも関わらず、鬼にまで同情するほどの優しさを持っており、読み進めるうちにこんな息子が欲しい、主人公なのに守ってあげたいという庇護欲が芽生え、過去のジャンプヒーローとは異なる「ちょいダサ」要素を持っている主人公を応援したいとの気持ちから、どんどん鬼滅の刃の世界にハマってしまったそうです。
  • 加えて、登場人物の服装や髪型/髪の色がお洒落で、女性キャラは言葉遣いが優しい可愛らしいキャラが多く、従来のジャンプによく出てくる勝気で強くて男勝りなキャラとは異なる点も魅力の一つだそうです。
  • 最後に、複雑な設定がないので気楽に見れる分かりやすいストーリーも魅力とのこと。

私はとりあえず奥さんが強烈に勧めてくるのでアニメを最終話(26話)まで見ましたが、上記要素に一つも共感出来ず、最後までハマることはありませんでした。しかし、うちの奥さんだけでなく、小学生から大人、果ては義母(64歳)まで取り込んでしまう理由とは一体何なのでしょうか? 

 

<読者ターゲットは女性?>

そもそも、鬼滅の刃は、私のような過去の週刊少年ジャンプの読者だった40代以上の男性をターゲットにしていないのではないかと思います。ターゲットは、最近漫画を読まなくなった子供、そして雑誌名に"少年"と入っているくらいですから今までジャンプがターゲットとしてこなかった”女性”をターゲットにした作品のような気がします。

孫悟空や星矢、浦飯 幽助、ルフィ、ナルトといった過去の歴代の週刊少年ジャンプのヒーロー達は、男っぽいキャラが自分の肉体を極限まで鍛え(努力)、仲間とともに戦い(友情)、強大な敵に勝つ(勝利)というパターンでした。

鬼滅の刃も、少年ジャンプの三大原則 ”友情・努力・勝利”の要素は全て盛り込んでいるものの、私の妻がハマってしまったように主人公のキャラ設定や分かりやすいストーリー等、女性ウケする要素を加えて描かれているような気がします。

 

<ストーリーがわかりやすい>

ストーリーも男性であれば、細部の作り込みとか物事が起きるまでの背景のリアルさ等を重視すると思いますが、鬼滅の刃は、ストーリー設定が荒く、いろいろ突っ込みどころ満載で、妹が鬼になってしまったのに主人公に都合がいい事実が後でどんどん出てくるし(そんなに都合がいい設定なら、もうそのまま鬼のままでもいいんじゃないの?と個人的には思ってしまった)、敵の鬼が人間から鬼になってしまった理由も正直説得力が弱いというかそんなんで鬼になるの?という話がたくさん出てきます。男性からすると気になる点も女性からするとどうでもいいのかもしれません。

ジャンプの代表作の一つとして、私も大好きな「ジョジョの奇妙な冒険」がありますが、女性にはあまりウケがよくない印象があります。第一部と第二部は、マッチョな男達が肉体と肉体をぶつけて戦い、第三部からはスタンド使い達が頭脳戦を繰り広げ、様々な伏線が張られた複雑なストーリが展開されるという、女性にはあまり好まれない設定だからなのではないかと思います。

※これはあくまで私個人の意見で、一般論ではありません。男性にも女性にもいろいろな感性の方がいらっしゃいますので。

 

<鬼滅の刃はバブルと一緒?>

鬼滅の刃は、ジャンプの三大原則の「友情・努力・勝利」という変えてはいけないもの(企業経営でいうと経営理念)は変えることなく盛り込み、読者ターゲットを変えることで新たな挑戦をした作品(企業活動でいう新規事業開発)と言えるのではないかと思います。

イノベーション理論でよく知られるシュンペーターは、既存の要素同士を掛け合わせることで新たな価値が生み出され(新結合)、イノベーションが起きる言っています。今回の鬼滅の刃は、少年ジャンプが雑誌名に入っている"少年"というものを捨ててでも起こそうとしたイノベーションだったのではないかと思います。

と言えなくもないと思いますが、ジャンプは人気が出なかったらすぐに打ち切りするトライ&エラーで有名なので、実際はやらせてみたらちょっと人気出たので、アニメ化したらオタさん達の圧倒的な支持を得て、さらに人気が出た結果、一般人もオタさん達のブームに巻き込まれただけな気がします。自分もこのブームに乗らないと乗り遅れると株式相場のバブルのような状況になっただけなのではないでしょうか?

後講釈だと都合のいい理由だけ抜き出してなんとでも理由付け出来るものですね(合っているかどうかは誰もわからない)。株式投資の専門家もこんな感じで都合のいいところだけピックアップして説明しているのかなと思います。

 

 

SBI証券[旧イー・トレード証券] SBI証券[旧イー・トレード証券]